建売を建つ前(完成前)に買うと値引きできる?元建売営業8年が教える交渉のコツと契約の注意点
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この記事の結論
- 完成前でも値引きは通るが、狙いは小さな額。大きな額は完成後のほうが通りやすい
- 事前審査を通し、申込書に希望額を書いて、契約に進める準備ができていると示すのが基本
- 建築確認前は契約できない。手付金の保全と解除のルール、図面の確認を先に
まだ建っていない建売が気になっています。
- 完成前でも値引きってしてもらえるの?
- いくらまでなら言っていいの?
- 図面だけで契約して大丈夫?
元建売ハウスメーカーの営業(約8年)として、売る側から見た「完成前の値引き」を正直にお話しします。
先に結論です。完成前でも値引きはできます。ただし、通りやすいのは小さな額です。大きな額を狙うなら完成後のほうが通りやすい。その代わり、待っているあいだに売れてしまうことがあります。
この記事では、いくらまでなら通りやすいか、いつ・誰に・どう伝えるかを順に説明します。後半では、完成前に買う人だけが気をつけたい法律のルール(建築確認・手付金)と、図面だけで決めるときの確かめ方もまとめました。
完成前の値引きは「小さく、早く、本気で」。この3つがそろうと、売る側は首を縦に振りやすくなるんだ。
目次
完成前でも値引きはできる。ただし狙うのは「小さな額」
完成前の物件は、売主から見ると「まだ満額で売れるかもしれない物件」です。
完成して見学が増えれば、満額の買主が現れるかもしれない。だから大きな値引きには応じにくい。これが売る側の本音です。
一方で、売主には「早く売れる」ことにも価値があります。完成前に買主が決まれば、その後の広告や見学対応がいりません。だから、端数を落とす程度の小さな値引きなら、相談に乗ってもらえる余地があります。
物件の段階ごとに整理すると、次のようになります。
| 段階 | 契約できる? | 値引きの通りやすさ(目安) | 買う側の注意 |
|---|---|---|---|
| 建築確認の前(更地) | できない(広告もできない) | — | まず建築確認が下りているかを確かめる |
| 建築確認の後〜建築中 | できる | 小さな額なら相談の余地あり | 図面と仕様書で判断する。人気の区画は先に売れる |
| 完成直後 | できる | 売主が見学の反響を見ている時期 | 実物を見て決められる |
| 完成から数か月後 | できる | 通りやすくなる | 売れ残っている理由を確かめる |
※通りやすさは、検索上位の値引き記事の内容と私の見立てを合わせた目安です。売主の会社や地域、物件の人気で変わります。
私がいた会社での実感では、完成前の物件で値引きの相談が通ったのは2〜4割くらいでした。
完成後の値引きについては、完成後3か月たった建売の値引きの記事でくわしく書いています。
そもそも「建つ前に買う」はいつからできる?
建築確認が下りる前は、広告も契約もできない
「建つ前に買う」と言っても、更地の段階ならいつでも契約できるわけではありません。
宅地建物取引業法では、工事が終わる前の建物について、建築確認などの処分が出た後でなければ、不動産会社は次のことができないと決めています。
- その建物の売買の広告をすること(33条)
- その建物の売買の契約をすること、契約の代理や仲介をすること(36条)
つまり「建つ前に買う」は、正確には「建築確認が下りた後、完成する前に契約する」ということです。
気になる物件が更地のままなら、担当者に「建築確認は下りていますか?」と聞いてください。下りていなければ、その時点では建物の契約に進めません。
なお、建物を建てる条件付きで土地だけを売る形(建築条件付き土地)は、ここで説明している建売とは別の取引です。
値下げと値引きの違い
言葉も整理しておきます。
- 値下げ:売主が売り出し価格そのものを下げること。誰が買っても同じ価格になります。
- 値引き:買いたい人が交渉し、その人との契約だけ価格を下げること。
私の経験では、完成前の物件で値下げが起きることは多くありませんでした。完成前に値下げをしても、あまり反響につながらないからです。この記事で扱うのは、主に「値引き」のほうです。
完成前の建売で、値引きが通る理由・通りにくい理由
通る理由:売主には「早く売りたい」事情がある
- 価格に余白を持たせている:私がいた会社では、売り出し価格に、値引きや値下げに対応できる余白を見ていました。反響がなかったときに打つ手がなくなるからです。
- 月ごと・期ごとに契約の本数を数えている:「あと1本で目標に届く」という月末は、営業も会社も契約を取りたい。値引きの相談が通りやすくなります。
- 売れなければ、いずれ価格を下げることになる:あらゆる手を打っても売れなければ、最後は値下げです。それなら今、小さく値引きして決めたほうがいい、という判断もありえます。
私がいた会社では、値引きの額に応じて、決裁する人が変わる仕組みでした。
通りにくい理由:完成すれば満額で売れるかもしれない
- 案内や問い合わせが多い物件(人気がある=値引きしなくても買う人が出やすい)
- 売り出したばかりの物件
- 値下げをした直後の物件(すでに価格を下げているため)
- 立地・価格・間取りの3つがそろった物件(こうした物件は完成前に売れていきます)
あなたが良いと思う物件は、ほかの人も良いと思っています。人気の物件ほど完成前に売れ、値引きの余地は小さくなります。
完成前の値引きはいくらまで?相場の目安
よく言われる目安は「価格の3〜5%」
2026年10月に「建売 値引き」などで検索上位に出た値引き記事を当サイトで読んだところ、相場を「価格の3〜5%」と書いている記事が5本ありました。端数を落とす(2,480万円を2,400万円にする)という書き方をしている記事も複数ありました。
| 販売価格 | 3% | 5% |
|---|---|---|
| 3,000万円 | 90万円 | 150万円 |
| 3,500万円 | 105万円 | 175万円 |
| 4,000万円 | 120万円 | 200万円 |
| 4,500万円 | 135万円 | 225万円 |
完成前なら、まずは100万円以内で考える
完成前の物件なら、私の目安は100万円以内です。
100万円を超えると、売主は「完成すれば満額で売れるかもしれない」と考え、断りやすくなります。どうしても100万円を超える額を相談したいなら、断られる前提でダメもとで伝えるくらいの気持ちでいてください。
数百万円の値引きの話を見かけることもあります。ただ、それは完成後に長く売れ残った物件などの話です。完成前の物件で狙う額ではない、というのが私の考えです。
市況は年によって変わる
値引きの通りやすさは、その時の市況にも左右されます。たとえば首都圏で成約した新築戸建の平均価格は、2022年度の4,133万円から、2025年度は4,586万円になっています(東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年度)」)。
ただ、市況は地域でも違います。「今年は引きやすい年だ」と決めつけず、その物件の売れ行き(案内の数、同じ分譲地のほかの区画が売れているか)で判断するのが確実です。
値引き全体の相場や方法は、建売住宅の値引き方法をまとめた記事で紹介しています。
完成前に値引きが通りやすいタイミング
売主の決算期(決算月は会社ごとに違う)
決算の前は、売主が売上を確定させたい時期です。在庫を減らしたいので、値引きに応じてもらえる可能性が上がります。
注意したいのは、決算月が会社ごとに違うことです。たとえば飯田グループホールディングスとケイアイスター不動産は3月期、オープンハウスグループは9月期です(j-lic 3291・3465・3288。最新の情報は各社のIRで確認してください)。
売主の会社名は、広告や物件資料の「売主」の欄に書いてあります。会社名で決算月を調べ、その1〜2か月前を目安にしてください。
ちなみに、私がいた会社の決算月は3月でした。
月末・四半期末
建売の会社は、月ごと・期ごとに契約の本数を数えています。月末や四半期末は「今月中に契約できるなら」という条件が効きやすい時期です。完成前の物件でも同じです。
分譲地の最後の1区画
分譲地の最後の1区画は、値引きの可能性が上がります。最後まで残ったということは、ほかの区画より人気がなかったということ。私の経験では、「値引きをしてでも売り切りたい」というのが売主の本音でした。
反対に、通りにくいタイミング
- 売り出した直後
- 値下げをした直後
- 案内や問い合わせが続いているとき
私がいた会社では、土地を仕入れると早い段階から販売の準備を始めていました(建物の広告や契約ができるのは、建築確認が下りてからです)。値下げの時期は決まっておらず、反響や売れ行きなど、そのときの状況で判断していました。
決算月は「大手だから3月」とは限らないよ。売主の会社名で必ず確かめてね。
完成前の値引き交渉の進め方(5ステップ)
- 住宅ローンの事前審査を通しておく
- ほかの物件と比べた根拠を持つ
- 交渉する相手を確かめる(仲介会社か、売主か)
- 購入申込書に希望額と条件を書く
- 契約に進める準備をしておく(手付金)
ステップ1:住宅ローンの事前審査を通しておく
売主がいちばん気にするのは「この人は本当に買えるのか」です。事前審査の承認がない申込みは、値引き以前に後回しにされがちです。
事前審査の手順は次のとおりです。
- 借りられる額と月々の返済額の目安を知る
- 自分に合った金融機関を選ぶ
- その金融機関に事前審査を申し込む
- 承認をとっておく
金融機関選びには、モゲチェックのようなサービスも使えます。住宅ローンを比べて、金融機関の提案を受けられるオンラインのサービスです。料金や受けられる内容は、公式サイトで確認してください。
ステップ2:ほかの物件と比べた根拠を持つ
「なんとなく安くしてほしい」では通りません。近くで売られている似た物件の価格や、条件の違いを根拠にすると、売主も社内で説明しやすくなります。
例:「同じ駅で、広さが近い物件が○○万円で出ています。こちらのほうが気に入っているので、△△万円なら決めたいです」
ステップ3:交渉する相手を確かめる
建売の買い方は、大きく2つあります。
- 仲介会社を通す場合:値引きの希望は仲介会社に伝えます。仲介会社が売主に伝え、返事を持ってきます。
- 売主(分譲会社)から直接買う場合:売主の営業担当に直接伝えます。
私の経験では、現地で販売している会社は売主と付き合いが深いことが多く、どのくらいなら値引きが通りそうかを知っていることもありました。
なお、売主から直接買う場合は、仲介会社が入らないので仲介手数料はかかりません。
ステップ4:購入申込書に希望額と条件を書く
値引きは口頭ではなく、購入申込書(買付証明書)に書いて伝えます。たとえば3,000万円の物件なら、購入希望金額の欄に2,900万円と書きます。
ここで知っておいてほしいのが、値引きのいちばんのデメリットです。満額で申し込んだ人が優先されることがあります。
- Aさん:3,000万円の物件を「2,900万円で買います」と申込み
- Bさん:Aさんの後に「3,000万円(満額)で買います」と申込み
この場合、Bさんが優先されて契約になることがあります。売主から見れば、満額の申込みを選ぶのが自然だからです。本当に欲しい物件なら、値引きの額を欲張りすぎないことです。
交渉に使える申込みの文面(例)
○○万円で販売中の△△(物件名・区画)について、□□万円での購入を希望します。
住宅ローンの事前審査は、××銀行で承認をいただいています。(※事前審査の承認を受けていない場合は、この1行は書かないでください)
□□万円であれば、重要事項説明と契約書の内容を確認したうえで、速やかに契約の手続きに進みたいと考えています(住宅ローンは本審査の承認が条件です)。
月々の返済を○万円以内に抑えたく、この金額でご相談しました。難しいお願いで恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
注意:購入申込書は契約書ではありません
購入申込書は「この条件で買いたい」という意思を伝える書面で、売買の契約そのものではありません。
申込みのときに申込金(預り金)を求められたら、預り証をもらってください。契約に進まなかったときに返してもらえるかを、払う前に確認しておくと安心です。
ステップ5:契約に進める準備をしておく
値引きの返事が来たら、契約に進める状態にしておきます。準備するのは手付金です。
手付金は50万〜100万円ほどを用意しておくと安心です。私がいた会社でも、完成前の契約の手付金は50万〜100万円くらいが多かったです。
手付金の上限や、未完成の物件ならではのルールは、この後の「完成前に買うなら知っておきたい法律のルール」で説明します。
物件価格が下がらないときの「代わりの交渉」
完成前は、物件価格そのものの値引きが通りにくいこともあります。そんなときは、価格以外で負担を減らす相談をしてみてください。
- オプション工事のサービス:網戸・カーテンレール・照明などを付けてもらえないか相談する
- 仲介手数料:国土交通省の告示で決まっているのは上限で、下限はありません。割引の相談は違法ではありません(国土交通省「不動産流通について」。告示の本文は大阪府の掲載ページで読めます)。売主から直接買う場合は、仲介手数料そのものがかかりません。くわしくは建売の仲介手数料を値引きする方法へ
- 住宅ローン:金利の低い金融機関を選ぶ(次の章で計算しています)
値引きを断られたときの考え方や失敗例は、建売の値引き交渉に失敗するパターンにまとめています。
値引きと同じくらい効く「住宅ローンの金利」
値引き交渉に力を入れるなら、ローンの金利にも同じくらい目を向けてください。総支払額への効き方が大きいからです。
2026年に入って金利は上がっています。日本銀行は2026年9月に政策金利を1.25%程度に引き上げました(日本銀行 2026年9月18日公表)。フラット35(返済21〜35年・融資率9割以下)の2026年10月の最低金利は3.83%です(住宅金融支援機構)。
この金利を例に、3,000万円を35年で借りた場合を計算してみました(元利均等返済・ボーナス払いなし・金利がずっと変わらないと仮定した概算です)。
| 条件 | 月々の返済 | 総返済額 |
|---|---|---|
| 金利3.83% | 約12万9,800円 | 約5,451万円 |
| 金利3.93%(0.1%高い) | 約13万1,600円 | 約5,526万円 |
この計算の条件では、金利が0.1%違うだけで、総返済額は約75万円変わります。値引き交渉で数十万円をがんばるのと同じくらいの差が、金融機関選びでも生まれるということです。
もう1つ、完成前に買う人が気をつけたいことがあります。フラット35は、申込みの時ではなく借入を実行する日の金利が適用されます(住信SBIネット銀行の説明)。完成前に契約すると、引渡し(借入の実行)まで数か月あくことがあります。そのあいだに金利が上がる可能性も考えて、返済計画に余裕を持たせてください。ほかの住宅ローンでどの時点の金利が使われるかは、申込先の金融機関に確認してください。
モゲチェックについては、ローンを組むならモゲチェックを活用するべき理由でくわしく書いています。
完成前に買うなら知っておきたい法律のルール(手付金)
まだ建っていない家に、手付金を払うのはちょっと怖いな……。
その不安には、法律の仕組みがあります。ここからは、売主が不動産会社(宅地建物取引業者)の場合のルールです。売主が個人など、宅地建物取引業者でない場合は当てはまりません。また、買主も宅地建物取引業者である取引にも当てはまりません(78条2項)。売主がだれかは、重要事項説明書や契約書の「売主」の欄で確認できます。
手付金は代金の2割まで。手付を放棄すれば解除できる(39条)
- 売主の不動産会社は、代金の2割を超える手付を受け取れません。
- 受け取った手付は、どんな名目でも「解約手付」として扱われます。買主は手付を放棄すれば、売主は手付の倍額を現実に提供すれば、契約を解除できます。
- ただし、相手方が契約の履行に着手した後は、この方法では解除できません。
- このルールより買主に不利な特約は無効です(39条3項)。契約書に「手付解除はいつまで」といった期限の定めがあるときは、その内容を重要事項説明のときに確認してください。
未完成の物件は、手付金等が多いと「保全措置」が必要(41条)
完成前の物件では、売主の不動産会社が倒産するなどして、払ったお金が戻らないおそれがあります。そこで法律は、未完成の物件で売主が手付金などを受け取る前に、保全措置をとることを求めています。
保全措置とは、次のどちらかです。
- 銀行などに返還を連帯保証してもらう契約を結び、その保証の書面を買主に渡す
- 保険会社と保証保険の契約を結び、保険証券などを買主に渡す
保全措置がいらないのは、次のどちらかの場合です。
- 受け取る手付金等の合計が代金の5%以下で、かつ1,000万円以下のとき(1,000万円は施行令3条の5)
- 買主への所有権移転の登記がされたとき、または買主が所有権の登記をしたとき
「手付金等」には、手付金だけでなく、契約から引渡しまでに払う中間金なども含まれます。すでに受け取った分も足して計算します。
| 物件の状態 | 保全措置がいらない範囲 | 3,000万円の物件なら |
|---|---|---|
| 未完成(完成前) | 代金の5%以下 かつ 1,000万円以下 | 150万円まで |
| 完成済み(41条の2) | 代金の10%以下 かつ 1,000万円以下 | 300万円まで |
3,000万円の完成前の物件で、手付金と中間金の合計が150万円を超えるなら、売主は保全措置をとってからでないと受け取れません。払う前に「保全措置の書面はいただけますか?」と確認してください。
売主が必要な保全措置をとらないときは、買主は手付金等を支払わないことができます(41条4項)。
「完成を見てから、気に入らなければキャンセル」はできる?
手付を放棄して解除できるのは、売主が「履行に着手」する前までです。何が履行の着手にあたるかは、ケースごとの判断になります。
つまり「完成後に見て気に入らなければ、手付を捨てればいつでもやめられる」とは考えないでください。いつまで、どんな条件で解除できるかは、契約前に契約書の解除の条項を読み、分からなければ重要事項説明のときに質問してください。
住宅ローンの本審査に通らなかったときの扱い(いわゆるローン特約)があるかも、あわせて確認しておきましょう。
注意
手付を放棄して解除すれば、手付金は戻りません。「完成を見てから決めたい」気持ちが強いなら、完成後の物件を選ぶのも1つの答えです。
図面だけで決めるリスクと、確かめる方法
完成前に買うということは、図面と仕様書で決めるということです。よく起きるズレは次のとおりです。
- 広さ・天井の高さの感覚:数字では分かっていても、実際に立つと印象が違う
- 日当たり・窓からの眺め:隣に建つ家の位置や高さで変わる
- 外壁・床・建具の色:小さなサンプルと広い面では見え方が違う
- コンセント・収納の位置:家具を置いてみると足りない、使いにくい
- 引渡し時期:工事の進み具合で予定がずれることがある
- 同じ分譲地のほかの区画の値下げ:先に買った後で、隣の区画が値下げされることもある
確かめる方法はこちらです。
- 同じ売主・同じ仕様の完成物件を見せてもらう(近くの別の現場でもよい)
- 仕様書・設備の一覧・外構の図面をもらう(何が付いていて、何が別料金か)
- 現地を時間帯を変えて見る(朝と夕方、平日と休日)
- 隣の区画に建つ建物の図面や配置を聞く
- 引渡しの予定日と、遅れたときの扱いを契約書で確かめる
- 完成後の内覧会(引渡し前の確認)で、図面どおりかを見る(戸建て内覧会チェックリスト)
図面で決めるなら「同じ仕様の完成物件を見る」が一番の近道。値引きより先に、ここを確かめてね。
完成前の値引きで、やってはいけないこと
- 値引きしてもらってから買わない:売主は社内で決裁を取っています。買う気がないなら値引きの相談はしないのがマナーです。
- 根拠のない大幅な値引きを求める:「この人とは話がまとまらない」と思われ、満額の申込みが優先されやすくなります。
- 何度も小出しに値引きを求める:交渉は申込みの1回でまとめるつもりで。
- 図面や仕様の粗探しを値引きの理由にする:気になる点は値引きの材料ではなく、確認や手直しの話として伝えましょう。
なお、値引きに応じてもらった後でも、重要事項説明で初めて知った事情があり、納得できないときは、契約を見送ってかまいません。マナーの問題とは別の話です。
よくある質問
更地の段階でも申し込めますか?
建築確認が下りる前は、不動産会社はその建物の広告も売買の契約もできません(宅地建物取引業法33条・36条)。正式な契約は建築確認の後です。更地の物件が気になるなら、まず建築確認が下りているかを担当者に確認してください。なお、建築条件付き土地として土地を売る形は、建売とは別の取引です。
完成前に契約すると、手付金はいくらですか?
金額は物件と売主で違います。売主が不動産会社なら、法律で代金の2割が上限です。未完成の物件では、手付金と中間金などの合計が代金の5%(または1,000万円)を超えると、売主は保全措置をとる必要があります。
完成後に見て、イメージと違ったらキャンセルできますか?
手付を放棄して解除できるのは、売主が履行に着手する前までです。完成後なら必ずやめられるとは限りません。解除できる期限と条件は、契約前に契約書で確認してください。
完成前に買った後で値下げされたら、差額は戻りますか?
契約書に特別な約束がない限り、契約した価格は変わらず、原則として差額は戻りません。同じ分譲地にほかの区画が残っている場合は、このことを知ったうえで決めてください。
完成前に値引きをお願いするのは失礼ですか?
失礼ではありません。事前審査を通したうえで、購入申込書に希望額を書き、「この額なら、重要事項説明と契約書を確認したうえで速やかに手続きに進みたい」と丁寧に伝えれば、売主も検討しやすくなります。
まとめ
- 完成前でも値引きはできる。狙うのは端数程度の小さな額(私の目安は100万円以内)
- 決算月は会社ごとに違う。売主の会社名で確かめる
- 事前審査を通し、購入申込書に希望額を書いて、契約に進める準備ができていると示す(申込書は契約書ではない)
- 物件価格が下がらなければ、オプション・仲介手数料・ローン金利で負担を減らす
- 建築確認前は契約できない。手付金の上限・保全措置・解除の条件を契約前に確認する
- 図面で決めるなら、同じ仕様の完成物件を見る
値引きの全体像は建売住宅の値引き方法、完成後の物件なら完成後3か月の値引き、断られたときは値引き交渉に失敗するパターンもあわせて読んでみてください。
公開 2022.04.05 / 更新 2026.10.15



